「うちの子は公園に行っても一人で遊んでばかりで、お友達に興味がないみたい」「保育園でもポツンとしていると先生に言われた」。こうしたご相談をお聞きすることがあります。
お友達と遊ばないお子さまを見て心配になるお気持ちはとてもよくわかります。しかし、一人遊びは発達の中で大切なステップでもあります。この記事では、遊びの発達段階と社会性の育ち方を解説し、お子さまへの関わり方をお伝えします。
遊びの発達段階を知る
子どもの遊びは、発達に伴って段階的に変化していきます。社会学者パーテン(Parten)の研究に基づく遊びの発達段階は、以下のように整理されています。
一人遊び(ひとり遊び)
周囲の子どもに関心を示さず、自分だけの世界で遊ぶ段階です。0〜2歳頃に多く見られますが、それ以降の年齢でも没頭する遊びの中では自然に見られます。一人遊びの中で想像力や集中力が育まれる大切な時間です。
傍観遊び
他の子どもが遊んでいる様子をじっと見ている段階です。参加はしていないように見えますが、実は他の子どもの遊びを「観察」して学んでいます。この段階は社会性の芽生えとして重要です。
並行遊び(平行遊び)
同じ場所で同じような遊びをしているけれど、直接的なやりとりはない段階です。2〜3歳頃によく見られます。砂場で隣り合って砂を掘っているけれど、それぞれが自分の山を作っているような状態です。一見バラバラに遊んでいるようでも、お互いの存在を意識しており、社会性の土台が育っています。
連合遊び
一緒に遊び始めるものの、それぞれが自分のやりたいことをしている段階です。3〜4歳頃に見られます。おままごとで一緒にキッチンにいるけれど、一人はお料理、もう一人はお皿を並べているような状態です。
協同遊び(協力遊び)
共通の目的に向かって役割を分担して遊ぶ段階です。4〜5歳以降に見られます。「お店屋さんごっこで、あなたがお客さんね」と役割を決めて遊ぶ姿がこれにあたります。
このように、お友達と遊べるようになるまでには段階があります。2〜3歳のお子さまが一人遊びや並行遊びの段階にいることは、発達的には自然なことです。
一人遊びが正常な発達の範囲であるとき
以下のような場合、一人遊びは発達の中の自然なステップであることが多いです。
- 大人とのコミュニケーション(目が合う、一緒に笑う、見せに来るなど)はできている
- 好きな遊びに集中しているだけで、声をかけると反応する
- 家族とのやりとり遊び(ボール転がし、いないいないばあなど)は楽しめている
- 年齢が2歳前後で、そもそも友達と遊ぶ段階に達していない
こうした場合は、お子さまのペースを尊重しながら、少しずつ他の子どもとの接点を増やしていくことで、自然に社会性が育っていきます。
気になるサイン — 社会性の発達に課題がある場合
一方で、以下のようなサインが見られる場合は、社会性の発達に何らかの課題がある可能性があります。
- 大人とも視線が合いにくい、共感の表情が乏しい
- 名前を呼んでも振り向かないことが多い
- 他の子どもが近づくと避ける、または強く嫌がる
- 3歳を過ぎても他の子どもの存在にほとんど関心を示さない
- ごっこ遊びや見立て遊びがほとんど見られない
- 特定の物や遊びに強いこだわりがある
これらのサインは、コミュニケーション発達や感覚処理の特性と関連していることがあります。気になる場合は早めに専門家に相談することをおすすめします。
社会性を育てるための関わり方
お友達と遊ぶ力は、いきなり身につくものではありません。以下のようなステップで、少しずつ社会的な経験を広げていくことが大切です。
- まずは大人との1対1のやりとりを充実させる:社会性の土台は、信頼できる大人との安心したやりとりです。一緒に遊ぶ楽しさ、伝わる喜びを十分に経験させてあげてください。
- 並行遊びの機会をつくる:同じ空間で同じような遊びをする経験を積み重ねることで、他の子どもの存在に少しずつ慣れていきます。
- 少人数の環境から始める:大勢の中に入るのが難しいお子さまには、1対1や2〜3人の小さなグループから始めると安心です。
- 大人が「橋渡し」をする:「○○ちゃんも同じブロックで遊んでいるね」と、他の子どもの存在を言語化してあげることで、関心を広げるきっかけになります。
小集団療育が社会性を育てる理由
保育園や幼稚園の大人数の集団では圧倒されてしまうお子さまでも、少人数の安心した環境であれば、社会的なやりとりにチャレンジしやすくなります。
pocopocoの小集団プログラムでは、保育士が一人ひとりのお子さまの発達段階に合わせて、遊びの中で社会的なやりとりの経験を積み重ねていきます。順番を待つ、「貸して」と伝える、一緒に何かを作るといった経験を、無理なく安心した環境の中で重ねていきます。
小集団療育の効果については、保育士が語る小集団療育の力の記事でも詳しくお伝えしています。
お子さまの社会性の発達が気になる方は、集団生活が気になるときのページもご覧ください。お子さまの状態を丁寧にお聞きしたうえで、最適な支援の形をご提案いたします。まずはお気軽に見学・相談からお問い合わせください。