「目が合わない」と感じたとき
赤ちゃんや小さなお子さまと目が合いにくいと感じると、「もしかして何か問題があるのでは」と心配になりますよね。インターネットで調べると不安になる情報も多く、夜も眠れないほど悩んでしまう保護者の方もいらっしゃいます。
まず大切なことをお伝えすると、「目が合わない=発達障がい」ではありません。アイコンタクトの発達には個人差があり、性格や気質によっても大きく異なります。この記事では、アイコンタクトの発達の流れ、心配なサイン、そして相談のタイミングについて、丁寧にご説明します。
アイコンタクトの発達の流れ
赤ちゃんのアイコンタクトは、生まれたときからすぐに完成しているわけではありません。少しずつ段階を経て発達していきます。
- 生後0〜2か月頃:近い距離(20〜30cm)にある顔をぼんやりと見つめるようになります。まだ焦点を合わせる力が未熟な時期です。
- 生後2〜3か月頃:あやすと笑う「社会的微笑」が見られ、目が合うと嬉しそうな表情を見せるようになります。
- 生後4〜6か月頃:親の顔をしっかり見つめ、目が合うとにっこり笑う場面が増えます。動くものを目で追う力も育ってきます。
- 生後9〜12か月頃:「共同注意」が芽生えます。親が見ているものを一緒に見たり、自分が気になるものを指さして親の顔を見る行動が出てきます。
- 1歳〜2歳頃:困ったときや嬉しいときに親の顔を見る「社会的参照」が発達します。相手の表情を読み取る力が育っていきます。
目が合いにくい理由として考えられること
目が合いにくいと感じる背景には、さまざまな理由が考えられます。ひとつの理由だけで判断するのではなく、お子さまの全体的な様子をあわせて見ることが大切です。
性格・気質によるもの
恥ずかしがり屋のお子さまや、物への興味が非常に強いお子さまは、人の顔よりもおもちゃや周囲の景色に目が向きやすい傾向があります。人見知りが強い時期には、知らない人と目を合わせないのはごく自然なことです。
感覚面の特性
視覚的な刺激に敏感なお子さまは、人の目をじっと見つめることが不快に感じる場合があります。目が合うこと自体が「強い刺激」となり、視線をそらすことで自分を守っていることもあります。
視力の問題
見えにくさが原因で、目が合わないように見えることもあります。斜視や弱視、遠視などがある場合は、まず眼科での検査をおすすめします。
コミュニケーション発達の遅れ
アイコンタクトは、社会性やコミュニケーション能力の土台のひとつです。他者への関心が薄い、共同注意が見られにくいなど、コミュニケーション全体の発達に遅れがある場合、目が合いにくさとして現れることがあります。
心配な場合のチェックポイント
以下の項目に複数当てはまる場合は、専門家への相談を検討してみてください。ひとつ当てはまるだけで問題があるわけではなく、全体的なパターンとして見ることが大切です。
- 生後6か月を過ぎても、あやしたときに目が合わない・笑わない
- 名前を呼んでも振り向かないことが多い
- 指さしをしない、または指さしの方向を見ない
- 人よりも物への関心が極端に強い
- 他の子どもにほとんど関心を示さない
- 表情の変化が乏しい
- 模倣(まねっこ)をしない
自然にアイコンタクトを促す関わり方
「目を見なさい」と強制することは逆効果になりがちです。以下のような自然な関わりを通じて、お子さまが自分から目を合わせたくなる経験を増やしていきましょう。
- お子さまと同じ目線の高さになる:しゃがんだり、床に寝転がったりして、お子さまの視界に自然に入りましょう
- 楽しい遊びの中で関わる:いないいないばあ、くすぐり遊び、シャボン玉など、目が合いやすい遊びを取り入れましょう
- お子さまが好きなものを介して関わる:好きなおもちゃを自分の顔の横で見せて、自然と顔の方に視線が向くようにします
- 目が合ったら即座に笑顔で応える:「目を合わせると楽しいことがある」という体験を積み重ねることが大切です
相談のタイミングと相談先
「心配しすぎかもしれない」「まだ小さいから様子を見た方がいいかも」と迷うお気持ちはよくわかります。ただ、もしお子さまの発達に気になることがあるなら、早めに相談することにデメリットはありません。
相談してみて「問題ありません」と言われれば安心できますし、もし支援が必要な場合は早期に始めるほど効果が高いことがわかっています。相談先としては以下のような場所があります。
- お住まいの地域の保健センター(乳幼児健診のフォロー)
- かかりつけの小児科
- 児童発達支援センター・事業所
- 発達外来のある病院
相談先について詳しくは、発達の相談先まとめの記事もご参照ください。また、療育を始めるタイミングについては療育を始めるタイミングで詳しく解説しています。
pocopocoでも、お子さまの発達に関するご相談をお受けしています。「目が合いにくい」というひとつの気づきから、お子さまに必要な支援が見えてくることもあります。どうぞお気軽にお問い合わせください。