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発達障害とは?
種類・特徴・早期療育について
発達障害の概要
発達障害とは、脳の機能に関わる生まれつきの特性です。育て方やしつけが原因ではありません。発達障害者支援法では、「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害」と定義されています。
近年では、「障害」ではなく「発達の凸凹(でこぼこ)」と捉える考え方も広がっています。得意なことと苦手なことの差が大きく、その凸凹が日常生活や社会生活に支障をきたしている状態を指します。
大切なのは、適切な環境と支援があれば、お子さまが持っている力を十分に発揮できるということです。早期に特性に気づき、早期に支援を始めることで、お子さまの可能性を最大限に引き出すことができます。
発達障害の有無に関わらず、「発達が気になる」「他の子と少し違う気がする」と感じたら、それが支援を始めるタイミングです。「早すぎる」ということはありません。
主な発達障害の種類
発達障害にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。また、複数の特性を併せ持つことも珍しくありません。以下に主な4つの種類を解説します。
自閉スペクトラム症
- コミュニケーションや対人関係の困難さ(視線が合いにくい、会話のキャッチボールが苦手など)
- こだわりの強さ(特定のルーティンを崩せない、興味の偏りなど)
- 感覚の過敏さや鈍さ(特定の音・光・触感に敏感、痛みに鈍いなど)
一人ひとりの特性の幅が非常に広いため「スペクトラム(連続体)」と表現されます。同じASDでも、困りごとの内容や程度は大きく異なります。
注意欠如・多動症
- 不注意(集中が続かない、忘れ物が多い、指示を聞き逃すなど)
- 多動性(じっとしていられない、走り回る、席を離れるなど)
- 衝動性(順番を待てない、思いつきで行動する、人の話を遮るなど)
不注意が目立つタイプ、多動・衝動性が目立つタイプ、両方が見られるタイプの3つに分類されます。女の子は不注意タイプが多く、見逃されやすいと言われています。
学習障害(限局性学習症)
- 読む・書く・計算するなど、特定の学習に著しい困難がある
- 知的な発達に遅れはないが、特定の分野だけうまくいかない
- 就学後に気づかれることが多い
幼児期には、文字への興味が薄い、しりとりが苦手、数の概念がなかなか身につかないなどの傾向が見られることがあります。
発達性協調運動障害
- 手先の不器用さ(箸が使えない、ボタンが留められない、はさみが使えないなど)
- 身体の動きのぎこちなさ(よく転ぶ、ボールが取れない、縄跳びが跳べないなど)
- 日常動作の習得に時間がかかる(着替え、食事など)
「不器用な子」として見過ごされがちですが、本人にとっては大きな困りごとです。PT(理学療法士)による身体づくりが効果的とされています。
これらの特性は、一つだけが見られるとは限りません。ASDとADHDの両方の特性があったり、DCDを併せ持っていたりと、複数の特性が重なることはよくあります。大切なのは、お子さま一人ひとりの特性を正しく理解し、それに合った支援を行うことです。
「グレーゾーン」について
「グレーゾーン」とは、発達障害の診断基準を完全には満たさないけれど、発達に気になる点や困りごとがある状態を指す言い方です。正式な医学用語ではありませんが、広く使われています。
グレーゾーンのお子さまは、集団の中で困難を感じていても、周囲に気づいてもらいにくいことがあります。「ちょっと変わった子」「わがままな子」と誤解されてしまうこともあり、本人が苦しんでいるケースも少なくありません。
診断がなくても、受給者証を取得して児童発達支援を利用することができます。「様子を見ましょう」と言われたけれど心配が続いている、園生活でうまくいかないことがある、そんなときは児童発達支援の利用を検討してみてください。
早い段階から適切な支援を受けることで、お子さまの困りごとを軽減し、自信を持って成長していくための土台を作ることができます。
早期療育の重要性
幼児期の脳は、大人に比べて可塑性(かそせい)が非常に高い状態にあります。可塑性とは、脳が新しい経験や刺激によって変化・適応する力のことです。この時期に適切な支援を受けることで、療育の効果が最も出やすいと言われています。
早期療育には、以下のようなメリットがあります。
- 脳の発達が著しい時期に専門的な刺激を受けることで、発達の土台を強化できる
- 苦手な部分を早期にサポートすることで、本人の困りごとを軽減できる
- 成功体験を積み重ねることで、自己肯定感を育むことができる
- 二次的な問題(不登校、引きこもり、自己肯定感の低下など)を予防できる
- 保護者がお子さまの特性を理解し、適切な関わり方を学ぶことができる
- 就学に向けた準備を計画的に進めることができる
国内外の研究でも、早期介入が発達障害のあるお子さまの認知発達、言語発達、社会性の向上に効果的であることが示されています。米国小児科学会(AAP)も、発達障害が疑われる場合は確定診断を待たずに早期介入を開始することを推奨しています。
「気になったときが始めどき」です。「まだ早いかもしれない」「診断がないから」と迷っている方も、まずは相談してみることをおすすめします。
pocopocoでの支援
pocopocoは、発達に心配や遅れのあるお子さま一人ひとりに寄り添った支援を提供する児童発達支援事業所です。お子さまの特性に合わせた専門的なアプローチで、発達の土台づくりをサポートします。
PT(理学療法士)による身体の発達支援
姿勢・体幹の安定、運動発達の促進、感覚統合、足育プログラムなど、身体づくりの専門家がマンツーマンで支援します。DCDのお子さまの不器用さへのアプローチにも対応しています。
ST(言語聴覚士)によることばの発達支援
発語の促進、語彙の拡大、コミュニケーション意欲の引き出し、口腔機能の向上など、ことばの専門家がマンツーマンで支援します。ことばの遅れが気になるお子さまに寄り添います。
マンツーマンだからこそできること
お子さまの特性やペースに合わせたオーダーメイドの療育を、1対1の環境で提供します。集団では見逃されがちな小さな変化や成長も、しっかり捉えてアプローチします。
午後の小集団で社会性を育む
午後は3歳以降のお子さまを中心とした小集団プログラムで、お友だちとの関わり方、ルール理解、順番待ちなど、就学に向けた社会性を育みます。
よくある質問
Q発達障害は治りますか?+
発達障害は脳の機能に関わる生まれつきの特性であり、「治る」「治らない」という表現は適切ではありません。しかし、適切な支援と環境調整によって、お子さまが持っている力を十分に発揮し、困りごとを軽減することは可能です。早期からの療育が効果的です。
Q診断がなくても児童発達支援を利用できますか?+
はい、利用できます。市区町村が発行する受給者証があれば、医師の診断がなくても児童発達支援を利用することができます。「グレーゾーン」と言われるお子さまも対象です。
Q何歳ごろからわかりますか?+
発達障害の特性は、早い場合は1歳半頃から気づかれることがあります。ただし、種類によって気づかれる時期は異なります。ASDは1〜3歳頃、ADHDは3〜4歳頃、LDは就学後に気づかれることが多いです。「気になる」と感じた時点で相談されることをおすすめします。
Q遺伝しますか?+
発達障害には遺伝的な要因が関わっているとされていますが、単一の遺伝子で決まるものではなく、環境要因も含めた複合的な要因によるものと考えられています。ご家族に発達障害の方がいるからといって、必ずしもお子さまが発達障害になるわけではありません。
Q「様子を見ましょう」と言われましたが心配です+
「様子を見ましょう」は、すぐに診断がつく段階ではないという意味であり、「何もしなくていい」という意味ではありません。気になることがあれば、児童発達支援を利用して早期から支援を受けることをおすすめします。診断がなくても受給者証を取得して利用できます。
診断の有無に関わらず、ご相談いただけます
お子さまの発達が気になったら、まずはお気軽にお問い合わせください。